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大手人材会社を経て株式会社Cellestにジョインし、現在は取締役COO 兼 ライブコマース専門事務所「トキバナ」の責任者を務める後藤田拓馬(ごとうだたくま)。ライブコマーサーが活躍するために取り組んでいることを中心に、過去の実績から今後のビジョンに至るまでを聞きました。
ーー 後藤田さんがライブコマースの世界に飛び込んだ経緯を教えてください。
後藤田:大学卒業後、ディップ株式会社で求人広告営業やDX商材の販売などを経験しました。代表の佐々木とは中学の同級生で、彼のSNSでの発信を通してライブコマースが気になっていて、実際に会って話すと「これは面白い」と感じました。Cellestは事業をゼロから作り上げていくフェーズだったのも面白そうだなと思い、入社を決めました。入社当初は社員も少なく、事業運営から総務、労務、経理などに至るまでをすべて担当していました。
ーー 現在、「トキバナ」の責任者として取り組んでいることを教えてください。
後藤田:ライブコマーサーに対する現場での支援と、仕組みとしての支援の両方を行っています。現場では、配信前に構成設計、商品の目利き、セールストーク、コメント対応など、配信者が本番で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、徹底した事前準備をサポートしています。配信後には、売上や視聴データを基に必ず振り返りを行い、改善点を共有します。仕組みとしては、コメントの返し方や構成の組み立て方などをマニュアル化し、教育プログラムとして体系化しています。ライブコマースのノウハウを再現性のある形で提供できる体制を整えています。
ーー ライブコマーサーが活躍するために、後藤田さんが大切にされていることを教えてください。
後藤田:常に、ライブコマーサーが会社の売上を作っているということを念頭に置いています。だからこそ、彼女たちが「配信しやすい」「楽しい」と感じられる環境を作ることはすごく大切にしています。私自身も実際の配信のサポートに入ったり、地方や海外での配信に同行したりすることも大事にしていますね。
ーー ライブコマーサーに興味を持った方が、トキバナに入るメリットはどのように考えていますか?
後藤田:再現性のある育成体制を整えていることはもちろん、すぐにライブコマースを実践できる大きな場所があることと、相談できる環境が整っていることですね。私たちが運営している「ぞうねこちゃんねる」や「アヒルのライブマーケット」には常に数百人から千人を超える視聴者がいて、そうした環境で実践経験を積むことができます。また2017年から業界でトップを走っているkanaのようなライブコマーサーがオフィスに常駐して、日々の配信に伴う悩みなどを相談することもできます。他の場所でライブコマースを始めても、視聴者が数人程度、相談できる方が身近にいないという環境は少なくありません。
ーー 後藤田さんがライブコマーサーに必要だと考える資質についても教えてください。
後藤田:大切なのは、日常の出来事を学びの場として捉えられるかということです。ただ台本を読んでいるだけでは、商品の魅力は伝わりません。日々の生活でサービスを体験した時や買い物した時に「なぜこれを選んだのか」「この店員さんの接客のどこが良かったのか」という視点を持ったり、商店街を歩いているときに店頭のポップや陳列の工夫を観察したり、他の人がなぜこれを選んでいるのかを客観視して、消費者としての心理を理解することが非常に大切です。ライブコマースは単なる買い物ではなく、買い物という“体験”を提供する要素もあるので、そういった視点を持つことが重要です。
ーー そういった資質が前提条件として求められる中で、今活躍しているメンバーに共通している特徴はありますか?
後藤田:皆、明るくてよく笑う人です。見ていて元気になったり、楽しい、面白いと感じられるような表情、リアクション、雰囲気作りが自然にできる人が向いています。あとは、人に商品をお勧めするのが好きな人、セールスが得意な人も向いています。「これ良いよ」というのを友達に紹介する感覚で配信で語ると、お客さんにも伝わりやすいです。そして、特定のジャンルにすごく詳しい人も強いですね。さらにすごく売れているライブコマーサーは、独自の価値観を持っている人が多いです。自分なりの考えを発信し、それに共感してもらえると、ぐっと顧客を掴むことができます。
認知度が足りない商品でも“売れる”秘訣とは?
ーー 後藤田さんが特に印象に残っているライブコマースのエピソードを教えてください。
後藤田:「ぞうねこちゃんねる」のkanaが、元々お味噌汁が大好きでネットにある味噌を片っ端から買い漁って試していたんですが、その中で「これは本当に美味しい!」と思った味噌があったんですね。私がメーカーさんに営業をかけて販売に至ったんですが、そのメーカーさんのAmazonでの1ヵ月の売上を上回るほどの量を、kanaの配信で売ることができました。その味噌は少し単価が高く、あまり認知されていない商品だったんですが、kanaが本当に心から「美味しい」と思って見つけてきたものなので、配信中の熱量や説得力が全く違いました。
ーー 認知度があまり高くない商品でも売れるというのはすごいですね。
後藤田:類似の事例として、肌荒れに悩んでいたkanaが気に入った、認知度があまり高くなかった洗顔料が爆発的に売れたこともありました。
これが実現できる最大の要因は、やはりライブコマーサーへの信頼があるからだと思います。お客さんは、ライブコマーサーが心から信頼している商品だからこそ、「一度使ってみよう」と思ってくれて、実際にその商品が良ければ口コミで広げてくれて、さらに購入に繋がるという連鎖が生まれます。 だからこそ、私たちは依頼されたからといって絶対に売るわけではありません。実際に使ってみて良いと思わないものは、絶対に売らないのが私たちのポリシーであり、強みでもあります。
ーー ライブコマースにおいては商品力も重要だということですね。
後藤田:そうですね。顕著な例として、ライフスタイルメーカーのドウシシャさんとご縁があり、展示会でコラボ配信したことがありました。ドウシシャさんは調理器具をはじめとしたユニークな商品が多く、私たちの顧客層とマッチしたというのもありますが、かなりの成果を出すことができました。ドウシシャさんはメディアにおける商品の魅力的な見せ方を熟知されている企業さんであることも成功の大きな要因でした。でも、たとえそういったノウハウがまだ整っていないメーカーさんであっても、「良い商品を持っている」という自信があれば、私たちが売れる形に仕上げていくお手伝いができると思っています。
ーー 今後、トキバナとしてどのような挑戦をしていきたいでしょうか?
後藤田:ライブコマーサーという職業を、ここ日本で“花形職業”にしたいと思っています。中国では、ライブコマーサーという職業が本当にトップクラスの人気と地位を誇っていると聞いています。日本でもそういう状況を作りたいと考えています。ライブコマーサーはよくインフルエンサーの一種としてみられることがあるのですが、最大の特徴は「物が売れる」ことです。ビジネスの世界において、売れること以上に価値のあることはないはずです。だから、私たちはライブコマーサーの「売る力」を育てて、信頼性のある職業として日本でもっと広めていきたいと考えています。
ーー 最後にこちらの記事を読んでいる方にメッセージをお願いします!
後藤田:ライブコマーサーという仕事に興味を持っている方は、今は何者でもなくても全く問題ありません。自分の「これが好き」という強い思いを持った方の成長を私たちは支援しますし、一緒にライブコマーサーとしての道を切り拓いていきたいです。また企業の方向けのメッセージとしてお伝えすると、ライブコマースにおける最大の魅力は、消費者の声がダイレクトに届くことだと思っています。消費者から大量の生の声が届く機会は、他のマーケティング手法ではなかなかないと思いますし、商品の開発や改善にも活かすことができるのは大きな魅力だと思います。ぜひご興味を持った方は、私たちにご相談ください!